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2009年9月 1日 (火)

遅くてもいい

 8月30日に息子と湯布院へ行ってきました。友人が運営する湯布院映画祭の会場に顔を出すことと、映画祭の取材に来ていた大学時代の先輩に会うことが主な目的でした。しかし、由布院駅に着くなり息子が辻馬車を見つけ、「すげえ、馬さんや。馬さんのタクシーに乗りたい」と騒ぎ始めました。映画祭の会場に着いても「お父さん、乗りたいよう。乗りたいよう」と訴えてきますので、友人たちへの挨拶もそこそこに駅前から乗ることにしました。

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 実はぼくも初めての乗車で、出発前からワクワクしてしていました。辻馬車は観光客でごった返す湯の坪方面とは違う湯布院本来ののんびりした風景に誘ってくれました。パッカパッカという蹄の音と高原の風が心地いい。3台で運行しているそうですが、ぼくらの乗った「おさんぽ号」(写真1)の馬は馬車を引き始めてまだ2週間の新米ということで少しぎこちなさもありました。
 御者さんがその馬が湯布院に来るまでの経緯を話してくれました。その馬は北海道のばんえい競馬の競走馬だったのですが、3レース続けて負けてしまい、まだ2歳なのですがオーナーは手放すことにしました。走れなくなった競走馬は買い手が付かなかったら食用にされるそうですが、偶然にも馬を探していた御者さんとの間を取り持ってくれる方がいて、湯布院にやって来ました。「競走馬としては負け続けでダメでしたが、ここでは誰とも競争しなくていいですからね。この馬はめぐりめぐって自分の仕事にたどり着いたんですね。遅くてもいいんです。これから30年、この馬とのんびり湯布院を回りますよ」と御者さん。最近、ついあわただしく過ごしてしまい自分本来のペースを見失いがちでしたので、とても大切なことを教わった気がしました。そんな話を聞きながら隣で写真を取りまくっている息子を見て、遅くてもいいので自分らしく生きていってほしいなと思いました。

 湯布院からの帰りは、特急ゆふDX(写真2)のパノラマシートの最前列に乗りました。夜で視界は広くありませんでしたが、息子は大喜びでした。ちなみに、湯布院の辻馬車もゆふDXのリニューアルも、JR九州のソニックやゆふいんの森号を手がけた水戸岡鋭治がデザインを担当しています。

Photo_3

写真はリコーのGR DIGITALⅡで。後継機はGR DIGITALⅢ。

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コメント

いい話ですね。のんびりとしたペースで湯布院の町を走りつづけることができる馬もきっと幸せだと思います。
私も競争を人に強いる現場で働いているので、効率や速さを重視する傾向にあったのですが、体調を崩したこともあり、自分本来のペースを見失わず、人それぞれのペースを尊重できるようでありたいと切に願うようになりました。
余談ですが、最近水泳を始めた私に同僚が貸してくれたDVDのタイトルが「ゆっくり長く泳ぎたい!」でした。

投稿: Black Tree | 2009年9月 2日 (水) 20時55分

Black Treeさん

自分のペースで進んで行くのが一番なんでしょうが、そのペースを見つけるまでに回り道をして時間がかかるのが人生なんでしょうね。
「遅くていい」という話は「負けていい」ということではないと思います。自分が勝ちたいとと望むならば勝たなければならない。ただ、勝つことが本当の自分に近づくことになるのか、今のぼくには疑問です。自分の望んだ姿には近づくのでしょうが、それが幸せへとつながっていくのか分からないということです。また、負けたからといって不幸なのかというと、それは違う気がします。
でも、勝負事はやはり勝つ方が気持ちいいですよね。ぼくはこう見えて、負けず嫌いですから(笑)。「遅くてもいい」んですが、もちろん速い方がいいことは言うまでもないですよね。

投稿: 中山カオル | 2009年9月 3日 (木) 22時54分

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