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2010年4月 3日 (土)

巣立ち

 高校の同級生の長男が県外の中学校に進学しました。親元を離れての寮生活になります。お祝いを持って行ったのですが、そのとき友人が言っていました。「本人が受験したいと言い出して、それで努力して合格したんだから、もちろんうれしいよ。ただ、もう一緒に住むことがないと思うと寂しくてね。12年なんて、あっという間だった」。そして、「子どもが小さいころは仕事が忙しくて、子どもが眠った後に帰宅して起きる前に出勤していたからなあ。やっと時間がとれるようになったと思ったら、もう出て行くんだから。二度と家族4人(次男がいます)で暮らすことがないと考えると複雑だよ」と。
 難関校に合格して巣立って行くのだから喜びばかりだろうと思っていましたが、進学は親子の別れでもあったのです。いくら親子といえども、いつか別れが来ます。それにしても、互いの人生のうち12年しか一緒に暮らせないとは。親子の絆の深さは一緒に過ごした時間だけでは計れないでしょうが、そう考えると確かに「あっという間」だったのかもしれません。友人の長男は将来の目標に向かって新たな一歩を踏み出しました。友人は寂しさを我慢して、笑顔で送り出したそうです。

 「あとどのくらい息子と暮らせるのだろうか」と、ぼくは考えました。友人の長男のように中学受験なんてことになったらどうしようかと。これまでは、息子が大学に進学するまではこの家にいるのだろうなと、ぼんやりとですが思っていました。悲しいだろうな、会社を辞めてついて行こうかな、なんて想像してみましたが止めました。それはそのときが来たら考えることにしました。いまは息子とできるだけ多くの時間を過ごすことだけを考えます。もし、そのときが思ったより早く来ても後悔しないように。

 年長組になったとはいえ、まだまだぼくに甘えてばかりです。先ほども商店街で「ぼく、もう歩けん。おんぶして」と困らせました。昨晩は「ぼくな、お父さんとずっと一緒におる」と言っていました。息子がこの家から巣立っていく日が来るなんて、いまは信じられません。

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コメント

ずっとそばにいてほしいような、でも現実にずっとそばにいられても困るなぁ、とか(←40歳未婚、実家通いとかマジ困る)…。
いまから考えても仕方ないから、あなたが言うように、「いま」を大切にしたいと思います。

でもやっぱり、「僕はお母様とずっと一緒だよ」とか言われるとうれしいheart01ちなみに下の子は、小学生になったら出て行くらしい…。それはそれで逞しいと思います。

投稿: K | 2010年4月 9日 (金) 19時42分

Kさん

ぼくが敬愛してやまない小津安二郎監督は、一貫して親子の別れ、つまり家族が崩れゆく様を描いていました。大きな別れを経験したぼくは、少しでも長くこの家族を維持したいと考えてしまいます。と同時に早く手を離れてくれないかなという思いもあったりします。結局、わがままなお父さんなんです(笑)。

巣立った息子が新しい家庭を築いて幸せを感じてくれるならば、小津映画に出てくる父親のようにじっと寂しさに耐えようと思っています。

それにしても下の息子さんは頼もしいですね。下の子はやはり強い。

投稿: 中山カオル | 2010年4月10日 (土) 22時36分

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